5歳になると理解力や思考力が大幅に発達します。
また、小学校入学に向けて「聞く力」も重要になってくる頃です。
そんな大切な時期に読んであげたい絵本や児童書を12冊紹介していきます!
1.いやいやえん
元気な保育園児しげるが主人公の楽しいお話
元気だけど、わがままできかんぼうの保育園児・しげるが主人公のお話集。
しげるがなんでもいやだ、いやだと駄々をこねて、「いやいやえん」に連れてこられる話、しげるたちが積み木でつくった船でクジラをとりにでかける話、
山のぼりで山の果物を食べすぎてしまう話、赤いバケツをもって保育園にやってきた小ぐまの話など、全部で7つのお話がはいっています。
1962年に出版されて以来、多くの子どもたちを夢中にさせた童話の傑作。
“福音館書店”より
作: 中川 李枝子
絵: 大村 百合子
出版社: 福音館書店
発行日: 1962年12月
ページ数: 180 サイズ: 22X16cm
厚生大臣賞受賞/NHK児童文学奨励賞受賞/サンケイ児童出版文化賞受賞/野間児童文芸賞推奨作品賞受賞/全国学校図書館協議会選定必読図書
1この赤い表紙をどこかで目にしたことはあるでしょうか?
962年に刊行されて以来、60年以上も読み継がれる幼年童話の名作です。お話は、「ちゅーりっぷほいくえん」「くじらとり」「ちこちゃん」「やまのこぐちゃん」「おおかみ」「山のぼり」「いやいやえん」の全部で7つ。
どのお話にも、元気でいたずらっ子の保育園児「しげる」が巻き起こす楽しい事件がいっぱい詰まっていて、その中で、身近な保育園の世界から自然な流れでファンタジーの世界へ飛び、また戻ってくるという面白さがあります。
本のタイトルにもなっている「いやいやえん」のお話は7つ目で最後に登場します。何でも「いやだ」「いやだ」と言ってばかりのしげるは、いつも通っている「ちゅーりっぷほいくえん」ではなく、「いやいやえん」という保育園に入れられてしまいます。「いやいやえん」では約束事がなくて、なんでも好きなことをしていい自由な場所。でもしげるは「ちゅーりっぷほいくえん」の方が良かったみたい。
「いやいやえん」ではいったいどんなことがあったのでしょう? 「いやいやえん」にいらっしゃるおばあさん先生のすがたもとっても印象的です。
7つのお話の中にはつい笑ってしまう場面がたくさん出てきます。子どもたちと大人とでは笑う箇所が違うことがあるかも?
それぞれがおかしいと思うポイントの違いをくらべてみるのも楽しいですね。また、さまざまな場面で悪さをしてしまったり、ピンチに遭遇するしげるに対して「-しなさい」と教訓的に教えられるのではなく、ユーモアあふれるお話の中で、こういうことはしない方がいいのだな、ということが子どもの中に自然に伝わるのも読み継がれる大きな魅力のひとつではないかと思います。
お話を作られたのは、「ぐりとぐら」シリーズでおなじみの中川李枝子さんと山脇百合子さん(当時:大村百合子さん)。
実際に保育園で勤めていらした中川李枝子さんが描く子どもたちの姿は生き生きとしていて、お話の中で元気に動き回っているのが感じられます。主人公のしげるは、いたずらっ子でやくそくもたくさんやぶってしまう子なのですが、とっても子どもらしく愛らしくて、幼い子どもたちに向けて注がれる作者の温かな愛情があちこちに感じられるようです。
山脇百合子さんの挿絵も「ぐりとぐら」シリーズを読んできた親子には、ぐっと安心感が感じられるでしょう。
保育園の先生やお母さんなどの大人の姿が子どもからどんな風に見えるか、という視点を大切に描かれているようで、そのあたりも子どもたちの心をつかむ絵の秘密がありそうな気がします。本全体のページ数は188ページとボリュームがあり、文字も小さめなので、ぜひ大人が子どもに読んであげる本としておすすめします。
主人公のしげるは4歳で、お話の中心となるのは保育園での生活です。子どもたちにとっては保育園の様子やしげるの行動に共感できそうな場面がたくさん出てくるので、実際に保育園に通っている年齢の子が特に楽しめるでしょう
絵本ナビより
登園いや!なんてよくある話から、こんなお話が出来るなんて!という驚きと子ども目線になれるロングセラー童話です
2.おかえし
タヌキとキツネの奥さんの、おかえし合戦
タヌキの家の隣に引っ越してきたキツネの奥さんは、引越のあいさつにかごいっぱいのいちごをもってタヌキの家にいきました。タヌキの奥さんは喜んでいちごを受けとると、おかえしに筍をキツネの家にもっていきました。
そこでキツネの奥さんはおかえしのおかえしに花と花びんをもって……。
よろこんでもらえてよかったわ、と次から次へとおかえしの連続で、とうとう家の中のものは……。
作: 村山桂子
絵: 織茂 恭子
出版社: 福音館書店
発行日: 1989年09月25日
ページ数: 32P
タヌキの家の隣に引越してきたキツネは、いちごを持ってあいさつにいきました。するとタヌキはおかえしに……。
“楽天ブックス”より
キツネとタヌキのおかえし合戦はどんどんエスカレートしていきます。
「おかえしの、おかえしの、おかえしの…」という繰り返しのフレーズが子どもに大ウケすること間違いなし!
3.スイミー
小さな黒い魚スイミーは、広い海で仲間と暮らしていました。ある日、仲間たちが大きな魚にみな食べられてしまいました。一匹だけ残ったスイミーは・・・
小学校の教科書に30年掲載されているロングセラー絵本。小さな魚スイミーが知恵と勇気を身につけます。
作: レオ・レオニ
訳: 谷川 俊太郎
出版社: 好学社
発行日: 1986年08月
32p
広い海の中、楽しく暮らす小さな赤い魚の兄弟たちに混ざって、一匹だけ真っ黒な魚がいた。それが「スイミー」。
ところがある日、お腹を空かせた大きなマグロがやってきて、魚たちを一匹残らず飲み込んでしまった! 逃げられたのはスイミーひとりだけ。
大きな悲しみの中、彼は暗い海の底を泳ぎ続けます。それはとても不安で寂しくて……。
けれどスイミーは、泳ぎながら出会うのです。たくさんの素晴らしい海に。見たことのない景色や知らない珍しい生きものたちに。その中でいつしかスイミーは強く賢くなっていき、ある日出会った岩かげに隠れる赤い魚たちに言います。
「いつまでも、そこにじっとしているわけにはいかないよ。
なんとか考えなくちゃ。」絵本作家レオ・レオニの代表作の一つとして世界中で愛されるこの絵本。印象に残るのは、何といっても小さな魚が集まって一匹の大きな魚として泳ぐシーン。
自分は目となり、みんなを引っ張るスイミーの成長した姿。
ですが読み直してみて驚くのは、その壮大で独創的な数々の海のシーン。
様々な手法を使って表現される生きものたちの魅力的なこと! その迫力! きっと子どもたちは、小さなスイミーと同じようにそれらを心に焼き付け、未知なる新しい世界へ向かう時に勇気をもらうのかもしれませんね。
年齢を重ねるたびに繰り返し手に取ってほしい一冊です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
絵本ナビより
知恵と勇気を教えてくれる不朽の名作です
4.おやすみ、ロジャー
読むだけでお子さんがすぐ眠る、心理学的効果が実証済みのまったく新しい絵本です。
「本当に言葉がありません! 2~3時間かかっていた寝かしつけタイムが、12分で終わってしまいました!それもたった2ページ目の途中で」
「うちの息子は、3分ぐらいであくびを始めて、10分後には熟睡しました」
(イギリスのネット書店レビューより)
心理学・言語学研究者の著者が、「子どもがなぜ寝たくない気持ちになるのか」を徹底的に考慮。
自然に眠くなるよう「ここを強調して読み、ここであくびするように」などの細やかな指示が入っています。
従来のいわゆる「おやすみ絵本」とは違ったコンセプトで、理論にもとづきお子さんをリラックスさせます。
英デイリーメール紙、テレグラフ紙、米CBSニュース、ハフィントンポスト紙、ニューヨークポスト紙等、有力メディアが続々特集。
著: カール=ヨハン・エリーン
監: 三橋 美穂
出版社: 飛鳥新社
発行日: 2015年11月12日
32ページ
たった10分で寝かしつけができる!? それって本当?
絵本ナビより
スウェーデンの行動科学者が、心理学的効果や自律訓練法などあらゆるメソッドを盛り込んだ “おやすみ絵本”です。
これはどうやらふつうの絵本とちょっと違うみたい。
まず、「読み方の手引き」が冒頭にあり、ゆっくり読むところや強調する箇所、あくびを入れる箇所などを解説。
そして【なまえ】と書いてある場所に、お話を聞いている子どもの名前を入れ、呼びかけながら読みすすめていきます。
子どもが一人で読む絵本ではなく、大人が読み聞かせることを前提として作られているようです。
お話は、眠りたいのに眠れないうさぎの子ロジャーと【なまえ】(子ども)が、親切な魔法つかいのあくびおじさんに会いに行くストーリー。
途中、おねむのカタツムリや、ウトウトフクロウさんに出会います。もともとはスウェーデン語の自費出版本で、著者自身が英語に訳したもの(同じく自費出版)から口コミで火がついたというのだから驚き。
「うちは10分で眠ったよ!」「うちは5分」というコメントがAmazonなどのサイトで飛び交い、イギリスの大手メディアに取り上げられ、ヨーロッパやアメリカであっという間にベストセラーになったのだそうです。
日本語版訳を監修したのは、快眠セラピストの三橋美穂さん。
音読することによって自然な腹式呼吸となり、読み手も聞き手もリラックス効果が高まるような日本語訳を工夫されたのだそうです。
さあ、ロジャーと子どもたちは、無事きもちよく夜眠ることができるのでしょうか?
さーん、にーい、いーち、と“魔法の粉”をふりかけたら、たしかに眠くなっちゃいそう……。
親子で「おやすみ」とおだやかに眠りにつくために。
心地いい明日への眠りのために。毎晩寝かしつけに格闘しているおうちでは試してみる価値がありそうですよ!
(絵本ナビライター 大和田佳世)
毎日読んであげると、どんどん眠るのがうまくなる寝かしつ絵本です!
5.おおきなおおきなおいも
幼稚園の子どもたちが共同で描いたとてつもなく大きなさつまいもをめぐって、子どもたちの空想が無限に広がっていく愉快なお話。
実際の園での遊びからヒントを得て作られました。
内容:
楽しみにしていたいもほり遠足の日、雨が降って延期になってしまいました。
残念がる子どもたちは大きな紙においもを描きはじめます。
紙をつなげてつなげて、おいもの絵はどんどん大きくなります。大きなおいもは、ヘリコプターで幼稚園に運びます。
プールに浮かべて船にしたり、かいじゅうにみたてて遊びます。
たくさん遊んだあとは、天ぷら、焼きいも、大学いも、たくさん作っておいもパーティ!
大きなおいもをめぐる子どもたちの空想がつまった絵童話です。
“福音館書店”より
原案: 市村 久子
作・絵: 赤羽 末吉
出版社: 福音館書店
発行日: 1972年10月
88P
いよいよ明日はいもほり遠足。あおぞらようちえんの子ども達は、それはそれは楽しみにしています。
ところが…当日は雨。いもほり遠足は一週間延期です。
先生は仕方ありませんねって言うけれど。「つまんない つまんない」
でも大丈夫。おいもは7つ寝ると、いっぱい大きくなって土の中で待っててくれるんですって!
そのおいも、どのくらい大きくなっていると思う?
子ども達は想像しているうちに紙に描いてみたくなりましたよ。
大きな大きな紙を用意して、それでも足りないからのりで貼り合わせてもっと大きくして。
絵具を筆で「ごし ごし しゅっ しゅっ」「ぴちゃ ぴちゃ しゃっしゃっ」…もっと紙を足して。
もっともっと。ああーーーすごい!!
絵の具で描いたおいもの大きいこと、大きいこと。
先生もびっくり仰天。「こーんな大きなおいも、どうやって掘り出すの?」
さあさあ、そこから子どもたちの素敵な想像の世界が膨らんでいきます。
綱引きみたいにして引っこ抜いて、ヘリコプターでようちえんまで運び、みんなで洗ったら、プールに浮かべ…!?発売から40年以上経ってなお読まれ続けているこのお話。
実際の園での遊びからヒントを得て作られたのだそう。
自分たちの想像を超えたとんでもなく大きなおいも。
そのインパクトは一度読んだら忘れることはありません。
「いもざうるす」や「おいもパーティ」、印象に残っているシーンは沢山あるけれど、その全てがシンプルな線画。
そこに効果的に使われているのが、サツマイモを思わせる紫一色のみというのも驚かされます。
それでも子どもたちの生き生きと動き回る様子や、先生の役割、主役であるおいもの桁外れな存在感が伝わってくるからです。いもほり遠足の前に。雨で退屈になっている子どもたちに。お絵描きやごっこ遊びが大好きな子どもたちに。
子ども達の心を存分に刺激してくれる絵童話です。(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
絵本ナビより
どんなときもポジティブな子どもたちの発想が楽しい!
6.おしいれのぼうけん
内容(童心社より):
お昼寝前に、ミニカーのとりっこでけんかをしたさとしとあきらは、先生に叱られておしいれに入れられてしまいます。
そこで出会ったのは、地下の世界に住む恐ろしいねずみばあさんでした。
ふたりをやっつけようと、追いかけてくるねずみばあさん。
でも、さとしとあきらは決してあきらめません。
手をつないで走りつづけますー。
80ページものボリュームがありながら、かけぬけるように展開するふたりの大冒険。
1974年の刊行以来多くの子どもたちが夢中になり、版を重ねてきました。
累計230万部を超えるロングセラー絵本。
作: ふるた たるひ たばた せいいち
出版社: 童心社
発行日: 1974年11月01日
80P
さくら保育園にはこわいものが2つあります。ひとつはおしいれで、もうひとつはねずみばあさんです。
先生たちがやる人形劇に出てくるねずみばあさんは、とてもこわくて、子どもたちは「きゃーっ」といったり、耳をふさいだりします。
でも子どもたちは人形劇が大好きです。
おしいれは、給食のときやお昼寝のときにさわいで言うことをきかない子が入れられるところです。
まっくらでこわくて子どもたちは泣いてしまいます。
「ごめんなさい」と言っておしいれから出てくるとき、出てきた子も、おしいれに入れた先生も、ほっとします。ある日の昼寝の時間、着替えようとしたあきらのポケットから赤いミニカーが落ちました。
さとしが「かして」と言い「だめだよ」と言うあきらととりあいになって、ふたりは昼寝している子どもたちの上を走り回りました。
先生が「やめなさい」と言ってもやめません。
ふんづけられた子どもたちが「いたい!」と悲鳴をあげ、怒った先生はあきらをおしいれの下の段に、さとしを上の段に入れてぴしゃっと戸をしめてしまいました。
最初は泣きべそをかき腹をたてたふたりですが、なかなか「ごめんなさい」を言いません。
そろっておしいれの中から戸をけとばし、汗ぐっしょりで戸を押さえる先生たちも困ってしまいます。
とうとうあきらが「ぼく、もうだめだよ」とあきらめそうになりました。
さとしとあきらは上の段と下の段で、汗でべとべとの手をにぎりあい、おしいれの冒険がはじまります・・・。1974年に発売されて以来、子どもたちの圧倒的な支持を誇り、読み継がれる本になった『おしいれのぼうけん』。
作者の古田足日さんと田畑精一さんはじっさいに保育園で取材をし、話し合いを重ねて物語を作り上げたそうです。
ほぼ鉛筆一本で描かれた世界のなかに、ねずみばあさんの存在感と子どもたちの躍動感があふれ、物語にぐぐっとひきこまれていきます。
発売から何十年たってもねずみばあさんがすぐそばにいるような、子どもたちの汗がにじんだ手のひらの熱さが伝わってくるような気がする読み物絵本です。(大和田佳世 絵本ナビライター)
絵本ナビより
ドキドキワクワクでいっぱいの作品です
7.くまの子ウーフ
内容:
あそぶことが大すき、たべることが大すき、そして、かんがえることが大すきな、くまの子ウーフ。ほら、きょうもウーフの「どうして?」がきこえてきます!
ポプラ社より:
「くまの子ウーフ」の物語は、1969年の刊行以来、小学校の教科書をはじめ、さまざまな形で読み継がれてきたロングセラーです。
卵を割ると、必ず卵が出てくることに感心し、自分が何でできているか真剣に考えるウーフ。子どもたちはウーフとともに考え、発見の喜びに目を輝かせてきました。
また、命のふしぎと生きることの本質をあざやかに描いた物語は、幅広い層の読者の共感を集めてきました。
時代を経てますます輝きを増すウーフの世界をたっぷり味わえる「くまの子ウーフの童話集」を、コンパクトなサイズにリニューアルしてお届けします。
本書には、「さかなにはなぜしたがない」「ウーフはおしっこでできてるか」「くま一ぴきぶんはねずみ百ぴきぶんか」など全9編を収録。
【推薦コメント】
●谷川俊太郎さん
「くまの子ウーフ」に初めて会った。ぼくはもうおじいさんだけど、ウーフとつきあってると、今のこのキツイ世界にもどこかでウーフが無邪気に生きてるんだと思うようになった。
●角野栄子さん
くまの子ウーフは、いつもいつも考える。「なぜ?」「どうして?」「知りたいな!」
ウーフといっしょに歩いてみたら、「発見」「発見」「ふしぎ発見!」
ウーフもわくわく、みんなもわくわく。ほら、世界がピカピカ光り出したよ。
●菊池亜希子さん
好奇心の赴くままに全力でかけまわるオーバーオール姿の我が子を捕まえて、ぎゅーと抱きしめ匂いを嗅ぐ。「きっとウーフって、こんな匂いなんだろうな」と、かつてウーフだった私は思うのだった。
作: 神沢 利子
絵: 井上 洋介
出版社: ポプラ社
発行日: 2001年09月
137P
うーふーってうなるから、ウーフ。
遊ぶことや、食べることが大好き。
そして、なにより考えることが大好き!
そんなくまの子ウーフがこのお話の主人公です。いったいどんなことを考えるかって?
それはそれはいろんなこと。例えば……「魚にはどうして舌がないの?」とか「おっことさないもの なんだ?」とか。「ウーフは おしっこでできてるか??」なんて突拍子もない疑問から「いざというときって、どんなとき?」なんて大人でもドキッとしてしまうような内容まで。
9つのお話の中でウーフは、あちこちに出かけながら、お友だちと会話しながら、喜んだり泣いたりケンカしながら、次々に生まれる「どうして?」に対して自分なりの「こたえ」を発見していくのです。国語の教科書でもおなじみの「くまの子ウーフの童話集」。
2019年の今年は、刊行からなんと50年! 作者の神沢利子さんは言います、「子どもは好奇心のかたまり」だと。
だからこそ愛嬌たっぷりのウーフの言動は、世界への驚き、生きることのよろこびに溢れていて、たくさんの子どもたちの共感を得て愛され続けているのでしょうね。
もちろん、井上洋介さんの描くなんとも大らかで魅力的なウーフの姿も人気の秘密です。このシリーズは、ゆっくり好きな時間に好きな分量だけ、のんびり読み進めるのがおすすめです。その中で、新たな視点をもらったり、納得してみたり、風や空や草や花などウーフが感じる自然の気持ちよさも一緒に味わってみて下さいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
絵本ナビより
ウーフのどうして??が手にとるように伝わってくる作品です
8.ダンプえんちょうやっつけた
童心社より:
港や工場でたくさんの人が働いている、ひがしはまの町。この町のまん中にわらしこ保育園があります。体の大きな園長先生は、こどもたちからダンプえんちょうと呼ばれています。
わらしこ保育園の年長クラスくじら組は全部で9人。くじら組でいちばん小さい子はさくらです。
すぐ「こわいんだもーん」というので、みんなはさくらのことを弱虫だと思っています。
「ひがしはまの町中が、わらしこの運動場だよ」
神社の石段はすべりだい、じぞう山の太い木のつるは、ブランコです。
ある日、ダンプえんちょうとひなた山にやってきたくじら組の9人は、ほら穴をみつけて、海賊ごっこをはじめます。
さくらはお姫様の役になりますが、海賊からかくれているお姫様がつまらなくなり、今度は自分から海賊になります。
さくらは海賊になりきって、こわかったチャンバラごっこが、できるようになります。
海賊になったこどもたち9人は、正義の味方ダンプ丸に、宝物をかけていどみますが……。
『おしいれのぼうけん』につづく「絵本・ぼくたちこどもだ」シリーズ第2作。
古田足日さん・田畑精一さんによる、集団のあそびの中で成長していく子供たちの姿を描いたロングセラー絵本。
石巻市に実在した「わらしこ保育園」の実践をもとにした作品です。
108ページの長編絵本です。お子様と読む時は、2、3回に分けて読んでも楽しめます。
作: ふるた たるひ たばた せいいち
出版社: 童心社
発行日: 1978年04月
108p
子どもと遊ぶには大人も本気じゃないと!と改めて思わせてくれる作品です
9.たんたのたんけん
Gakkenより:
八月二十九日はたんたの誕生日です。その日、どこからかふしぎな地図がまいこみました。
矢印や△印の書いてある、たんけん地図のようです。
さっそく、たんたはたんけんに出発です。
すると、どこからか、へんなひょうの子があらわれて……。
50周年改訂版。
作: 中川 李枝子
絵: 山脇 百合子
出版社: Gakken
発行日: 2021年11月11日
68P
「きのうは まえの日
きょうは ほんとの日
いよいよ ぼくの
たんじょう日」八月二十九日は、「たんの・たんた」の五歳のお誕生日。たんたが朝飛び起きて窓を開けると、白いふうとうが飛びこんできました。
開けてみると、曲がりくねった太い線と細い線や三角や丸、矢印が。どうやら、たんけんの地図のようです。早速たんたは、たんけんに出かける準備を進めます。
向かったのは、ぼうしやさんと、おかしやさんと、おもちゃやさん。
たんけんに必要なものを探していきますが、あれあれ? いちいちたんたの真似をして後からついてくるのはいったい誰なのでしょう?
その子に気づかないまま、準備が整ったたんたは、たんけんにいざ出発します。
向かう先は、地図に書いてあった「ライオン山」。
松の木に登ったり、しっぽ川を飛び越えたり。
夢中で進むたんたの後ろをちゃあんとさっきのかわいい子が真似しながらついてきていて‥‥‥。子どもにとって、自分のお誕生日というのは特別な一日ですよね。
一年のうちでも一番待ち遠しい日なのではないでしょうか。
たんたが口ずさむ歌からも誕生日を待つ嬉しい気持ちがたっぷりと伝わってきます。
そんな嬉しい誕生日に、こんなにワクワクする「たんけん」がやってきたとしたら。たんけんの途中で仲間になる誰かさんもとっても愛らしくてキュート!
仲間ができたことでいっそうたんけんの楽しさが広がります。1971年の刊行以来、約50年も読み継がれているこちらのお話。
お話を作られたのは「ぐりとぐら」シリーズでおなじみの中川李枝子さんと山脇百合子さんのコンビ。
いちいちたんたの真似をする誰かさんがいたり、たんたがその存在になかなか気づかなかったり、おかしやで「いますぐなめても、おひるまでありますよ」と言われて買ったキャンディの大きさをときどき口の中で確かめたり、ジャングルの中におかしな家を見つけたり、等身大の子どもたちの気持ちに寄り添った喜びがたくさん詰まっています。
子どもたちはその喜びや嬉しさを味わいたくて何度も何度も繰り返し読むのでしょう。たんたと同じ年頃の4~6歳ぐらいの子どもたちに読んであげたい幼年童話の名作です。
ひとりで読むなら小学1、2年生から。表紙を開いたところの見開きページには、たんたに届いた「たんけんの地図」が載っています。
この地図をじっくり眺めながらお話を読んだり、お話の後でたんけんの道のりをたどってみたりすると面白いですよ!
たんたのお話は他にももう1つ。『たんたのたんけん』が気に入ったら、次はたんたが謎と出会う『たんたのたんてい』もぜひ合わせて読んでみて下さいね。(秋山朋恵 絵本ナビ編集部)
絵本ナビより
愛されて50周年のロングセラー幼年童話が、色あざやかな改訂版に!
著者は、「ぐりとぐら」でおなじみの中川李枝子さん・山脇百合子さんです。
10.ロボット カミイ
福音館書店より:
いたずら、わがまま、力持ちの紙ロボット
たけしとようこは、段ボール箱でロボットを作ります。完成して、紙で作ったロボットだから、名前はカミイと名付けました。
すると、カミイが返事をしました。
「ぼくは、ひとになまえをおしえてもらうほど、ばかじゃない」 下がり目の泣き虫に見えるロボットは、実は、いたずらでわがままだったのです。
そして、原っぱや幼稚園で、大さわぎをおこします。集団生活での子どもの心理を巧みにとらえた作品です。
作: 古田 足日
絵: 堀内 誠一
出版社: 福音館書店
発行日: 1970年03月
92P
ハチャメチャロボットカミイがする行動から、子どもたちがしてはいけないことが学べるヒントに
11.みてよピカピカランドセル
福音館書店より:
もうすぐ1年生のかこちゃんは、かってもらったばかりの赤いランドセルをせおって、よもぎのはらにでかけます。
そこで出会ったきつねの子にもうさぎの子にも、ランドセルをせおわせてあげましたが、ねずみの子だけはランドセルが大きすぎて、せおえません。
泣き出してしまったねずみの子。
かこちゃんたちがこまってしまった、そのとき……?
かこちゃんと同じように、新しいランドセルをせおってわくわくしている子どもたちに、ぜひ贈りたい1冊です。
作: あまん きみこ
絵: 西巻 茅子
出版社: 福音館書店
発行日: 2011年02月
32P
買ってもらったばかりの赤いランドセル、すてきすてき。
かこちゃんは嬉しくて、誰かに見せたくなります。
もうすぐ1年生になる“わくわく”と、ぴかぴかのランドセルをしょっている“うきうき”で、よっぽどかこちゃんは輝いていたんでしょうね。
よもぎのはらのお友達も思わず「いいなあ」とため息。そこでかこちゃんは“うきうき”のおすそわけをしてあげますが・・・?
もし家族の中に、同じく1年生になるのを待ちわびている子がいたら、こんなお話を読みながらみんなで幸せ気分になって応援してあげる事が一番のお祝いかもしれませんね。入学おめでとう!春らしい素敵な絵本の登場です。(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
絵本ナビより
ピカピカのランドセルが嬉しい気持ちでいっぱいです
12.エルマーのぼうけん
福音館書店より:
年取ったのらねこからどうぶつ島に囚われているりゅうの子どもの話を聞いたエルマーは、りゅうの子どもを助ける冒険の旅に出発します。
どうぶつ島ではライオン、トラ、サイなど恐ろしい動物たちが待ちうけていました。
エルマーは、知恵と勇気で出発前にリュックにつめた輪ゴムやチューインガム、歯ブラシをつかって、次々と動物たちをやりこめていきます。
エルマーはりゅうの子どもを助け出すことができるのでしょうか?
作: ルース・スタイルス・ガネット
絵: ルース・クリスマン・ガネット
訳: 渡辺 茂男
出版社: 福音館書店
発行日: 1963年07月
128P
さあ、リュックサックに道具をつめて、エルマーと一緒に冒険の旅に出発しよう!
これは僕の父さん、エルマーが小さかった頃のある冒険のお話です。ある雨の夜、エルマーは、年取ったのらねこから、「どうぶつ島」に捕らえられているかわいそうなりゅうの話を聞きます。
りゅうは、空の低いところに浮いていた雲から落っこちてきたちっちゃな子どものりゅうで、ジャングルの猛獣たちに捕まえられて、川を渡るために働かされているというのです。エルマーは、すぐに助けに行こうと決心します。
早速ねこにどうぶつ島のことや、持っていくものを教えてもらい、旅の準備に取り掛かります。
エルマーがリュックサックにつめたのは、「チューインガム、ももいろのぼうつきキャンデー二ダース、わゴム一はこ、くろいゴムながぐつ、じしゃくが一つ、はブラシとチューブいりはみがき‥‥‥」などなどたくさんの道具。
そして「どうぶつ島」へと繋がる「みかん島」行きの船に忍び込んだエルマーは、六日六晩たってようやく「みかん島」へ。
ここで食料のみかんをリュックいっぱいに詰め込んで、夜の間に「どうぶつ島」へと渡ります。「どうぶつ島」へ着くと、早速りゅうがつながれている川を探しに、気味の悪いジャングルの中を歩いていくエルマー。ジャングルでは、おかしな喋り方をするねずみや、うわさ好きのいのししに出くわしたり、とら、さい、ライオンなど恐ろしい猛獣たちにつぎつぎと出くわします。
猛獣たちはたいていお腹をすかせていて、食べられそうになることもしばしば。さてエルマーは、どんな風に猛獣たちの危険をくぐり抜け、どうやってりゅうを助け出すのでしょうか?特に注目したいのは、リュックサックに詰めた道具たちの活躍と、見返しに描かれた「みかん島とどうぶつ島のちず」。道具は、はじめはこんなものが何の役にたつのだろう? と思ってしまいそうなアイテムばかりなのですが、エルマーの知恵も合わさって、驚くほどぴったりはまって役に立つ様子にワクワクさせられます。
道具を介した猛獣たちとのやりとりもユーモアたっぷり。
何回読んでも繰り返し楽しませてくれる場面がいっぱいです。
「みかん島とどうぶつ島のちず」には、エルマーが冒険した場所や、エルマーの足取りが細かく描かれています。
地図を見ながらお話を読み進めていくと、よりエルマーと一緒に冒険しているような臨場感が味わえるでしょう。
お話の途中で、また一章ごとに、お話を読み終えた後になど、ぜひ地図をたっぷり眺めながら読んでみて下さいね。日本では、1963年の刊行から50年以上も読み継がれ、幼年童話の最高峰とも呼ばれる本書。作者は、ニューヨーク生まれのルース・スタイルス・ガレットさんという女性で、このお話でニューベリー賞(アメリカで毎年最もすぐれた児童文学作品に与えられる)を受賞しています。
さし絵は、お継母さんのルース・クリスマン・ガネットさんによるもの。
細かいところまで丁寧に描かれながらも、ユーモアあふれる魅力的なエルマーやりゅう、猛獣たちのさし絵が、物語を一層楽しく盛り上げます。
さらに英語版の文字の大きさや書体を決めたのは旦那様のピーターさんだそうで、刊行時は、家族総出でこの本を作るのに取り組まれていたそうです。この後も、『エルマーとりゅう』『エルマーと16ぴきのりゅう』と続いていく、エルマーとりゅうのとびきりの冒険と友情の物語。
内容は5才ぐらいから楽しめるかと思いますが、子どもがひとりで読むのは小学2年生ぐらいまでは難しいのではということと、なかなかのハラハラドキドキの冒険となりますので、はじめはぜひ大人が読んで聞かせてあげて下さいね。(秋山朋恵 絵本ナビ編集部)
絵本ナビより
累計763万部突破!不動のロングセラーです
最後に
お気に入りの一冊は見つかりましたか?
日中にはユーモアたっぷりの楽しい本、おやすみ前にはリラックスできるお話などでメリハリをつけるのもいいですよね。
それでは、楽しい絵本ライフが送れますように。